デザインを通じて、誰にとってもより身近でより魅力的な循環型の未来を創り上げるには?

Make It Circular Challenge(サーキュラー・チャレンジ)は世界中のデザイナー、クリエイティブな起業家、スタートアップに対し、循環型社会の形成を呼びかけます。現時点から2023年1月11日まで、無駄をなくし生活方式を根本から変革する、想像力に富んだアイデアを募集します。食生活から衣服、なぜ買う必要があるのか、どうやって構築するのか、すべてが対象です。

なぜ、今この課題が重要なのか?

気候変動による危機は、今や無視できなくなっています。数百万もの人々が温暖化を直に体験していますが、科学者によると、まだ対応可能な余地は小さいながらも残されているようです。パリ協定によると、2050年までに二酸化炭素の排出量をゼロに抑えれば、地球全体の温暖化を2°C未満に抑えることが可能です。

 

しかしもちろん、問題の原因は二酸化炭素の排出ではありません。真の問題はシステム全体が機能していないことです。これはリニアエコノミーに基づいており、それに従ってモノが生み出され、食料が生産されて都市が建設されています。

 

朗報?資源を一方的に消費するのではなく、還元させるサーキュラーエコノミーへ転換すれば、こうした問題に対し、真正面から取り組むことができます。モノや素材を可能な限り使い続けることで廃棄物の量を抑え、自然界を再生する仕組みを推進します。

 

このビジョンを現実のものにできれば、気候変動へ根本的に対処し、人間と地球の両方が生存できる未来を確保できます。

デザイナーが必要な理由

トレンドセッターまたはテイストメーカーとして、デザイナーはサーキュラー戦略を大規模に適用できる稀な立場にいる、と私たちは考えています。広告、パッケージング、建築、いずれの業界でも、クリエイターたちは通常、複雑な問題を協力して、大胆に解決する訓練を積んでいます。

 

モノを生み出す方法を再考するだけでなく、社会的価値やその考え方を変革することも重要です。デザインはコンシューマー文化において常に中心的な役割を果たしてきました。これは、功罪両面の効果があります。唯一の問題は、こういった影響力を良い方向に駆使すれば、生活はどれだけ改善するのか?ということです。

サーキュラーデザインとは?

サーキュラーデザインは、サーキュラーエコノミーをクリエイティブに創出するための原動力です。これはモノを生み出して使用する方法を一変させることができるフレームワークです。手っ取り早い修正から長期的なソリューションへ、自然の搾取から自然との協働へ、新素材の開発から既存素材の活用へ移行させます。

 

既存市場を破壊できる新製品、文化的価値観を揺るがすキャンペーン、持続可能な生活を楽に送るためのサービスのいずれをデザインする場合でも、サーキュラーデザインの3つの根本的要素を取り入れてください。

  • 長期的に利用可能なデザインはクリエイターの長期的な視点を育てます。現在、生み出される製品は、長期間にわたって利用できるものでなければなりません。5年ではなく、50年を目指しましょう。あなたのデザインは、将来の世代へ、どのような経済的および社会的影響を与えるのでしょうか?手っ取り早さや利益率ではなく、強靭さと適応力を備えるにはどのようにデザインすべきなのでしょうか?
  • 自然と協働することで、より人間性を重視したデザインを実現できます。すべての要素が本質的に還元され相互につながる、自然界からデザイナーが学ぶことを支援します。人間が地球におけるその他の要素と、より共生的につながれるよう刺激をもたらすことができるはずです。
  • すでにあるものを利用することで、デザイナーへ既存の資源、素材、知識をフル活用するよう促します。デザインループの両側から取り組むことで、「制約」の中から多くのイノベーションが生まれます。復活、再利用、修復、再生などの戦略は、あなたのデザインにどう活かされていますか?
  • 循環型の生活を送るための5要素

     

    今回のチャレンジはあらゆるタイプのイノベーションに開かれていますが、すべての参加者に対して、今回のプロジェクトが世界で最も大きな5つのバリューチェーンのいずれれかに関係したものとなるよう要求しています。あなたのプロジェクトは、どのバリューチェーンに当てはまりますか?また、循環型の生活をどのように生み出し、支援できますか?

     

    梱包方法は、破綻したパッケージング世界の再考を迫ります。倫理的かつ持続可能な素材を使用し、食品やモノを保護するよりよい方法を見つけることが重要となります。また、こうしたイノベーションを大規模に実施できるよう、全体のシステムもデザインしなおす必要があるでしょう。

     

    建築方法は、生活、仕事、遊びを行う場所を建設する方法に注目し、建築環境を再構築します。これには人口の増加に合わせた新しい建物で循環型の意思決定を導入すること、既存の建築物を改築して貴重な資源を節約することも含まれます。

     

    食べるものは、食料を生産し、流通させ、購買し、消費し、廃棄する仕組みを指します。戦略として、農業のあり方の再考、現代の食生活の再編成、地域社会内で食料の分け合いを奨励する構想などが挙げられます。

     

    着るものは、身に着ける衣服と、その生地を指します。ここでの目標は、こうした素材の優先度を変え、生産、使用、再利用へより公正で持続可能な方式を取り入れることです。

     

    買うものは、家具、おもちゃ、清掃用具、車など、毎日の消費財すべてを指します。ここでのチャレンジは、こうした製品と共存できる循環型システムをデザインしつつ、なぜそれらを買うべきなのかという問いに、根本から向き合うことです。

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